電通、スマホでマグロの品質を瞬時に判定する「TUNA SCOPE™」を開発

NewsAMP NewsAMP 2019.05.30

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電通、電通国際情報サービス(以下ISID)のオープンイノベーションラボは、熟練の職人が持つ技能継承が課題となっているさまざまな産業において、その技能を人工知能(AI)をはじめとした技術を活用して継承する「プロジェクト 匠テック」を開始したことを発表した。

その一環として、双日と共同で、後継者不足が深刻なマグロの目利きの技能を継承するため、天然マグロの尾部断面画像からAIが品質判定を行うシステム「TUNA SCOPE™」を開発し、実証実験を今年3月に実施した。

実証実験の詳細は以下のとおりとなる。

本実証実験は、①「TUNA SCOPE™」β版をマルミフーズ※2の尾切り検品業務に適用し、判定精度を検証、②同システムが最高品質と判定したマグロを「AIマグロ」(商標出願中)としてブランド化することによる市場性を検証、という2段階で実施。

① 「TUNA SCOPE™」のβ版開発と適用

マグロの尾部断面写真と、職人の4〜5段階の品質評価の結果を紐づけて尾切り検品のデータを取得し、画像解析を行うためのシステムを構築。

さらに収集したデータを基にチューニングとディープラーニング・アルゴリズムの選定を行い、スマートフォンアプリとして実装した「TUNA SCOPE™」β版を開発。これをマルミフーズ焼津工場での検品業務で試験運用した結果、職人と85%の一致度でマグロの品質判定に成功した。

② AIが最高品質と判定した「AIマグロ」の販売および市場性検証

「TUNA SCOPE™」の運用で最高ランクと判定されたマグロを「AIマグロ」とし、商品ブランドロゴを開発。「産直グルメ回転ずし 函太郎Tokyo」で5日間にわたって提供し、約1,000皿を販売した。アンケートの結果、注文客の約89%から「AIマグロ」に対する高い満足度を示す回答が得られたという。

同プロジェクトでは、従業者の高齢化が深刻な課題となっている水産業界において、マグロ仲買人の「目利き」のノウハウに着目。マグロの尾部断面の目視により品質判定を行う「尾切り検品」(※1)と呼ばれる職人技から得た膨大なデータを機械学習によって継承したAIシステム「TUNA SCOPE™」を開発した。

(※1)冷凍マグロの尾を切断し、その断面の目利きによって職人が品質判定を行う業務のこと

電通グループは「TUNA SCOPE™」のさらなる精度向上と実用化に向け、学習モデルの教師データの継続的な収集、解析アルゴリズムの最適化に向けた取り組みを続けていくとともに、得られたノウハウを他の産業分野でのAIによる「目利き」の継承に応用していくことで、社会や企業の課題解決に貢献していくとしている。

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